いまさら聞けない生薬・漢方薬
漢方医学の流派
第26回
名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明
2014年9月15日号
前回8月15日号で、日本での生薬・漢方薬の使い方は、各流派の医師、薬剤師で大きく異なるため、生薬・漢方薬の分類を統一することができないと述べました。今回は、その流派の違いについてのお話です。
まず、漢方医学の定義は、連載第18回(13年12月1日号)で解説したように、「古代中国医学を起源として日本で独自に発展させた日本の伝統医学」であり、漢方薬とは「漢方医学の理論に基づいて複数の生薬を組み合わせた処方」のことを指します。古代中国医学では、基礎医学理論を述べた『黄帝内経(素問・霊枢)』(紀元前2世紀頃)、薬物書である『神農本草経』(2世紀頃)、薬物治療書である『傷寒雑病論(傷寒論・金匱要略)』(3世紀頃)が三大古典と称され、中国大陸だけでなく、朝鮮半島や日本、東南アジアの伝統医学にも影響を与えていました。
前回8月15日号で、日本での生薬・漢方薬の使い方は、各流派の医師、薬剤師で大きく異なるため、生薬・漢方薬の分類を統一することができないと述べました。今回は、その流派の違いについてのお話です。
まず、漢方医学の定義は、連載第18回(13年12月1日号)で解説したように、「古代中国医学を起源として日本で独自に発展させた日本の伝統医学」であり、漢方薬とは「漢方医学の理論に基づいて複数の生薬を組み合わせた処方」のことを指します。古代中国医学では、基礎医学理論を述べた『黄帝内経(素問・霊枢)』(紀元前2世紀頃)、薬物書である『神農本草経』(2世紀頃)、薬物治療書である『傷寒雑病論(傷寒論・金匱要略)』(3世紀頃)が三大古典と称され、中国大陸だけでなく、朝鮮半島や日本、東南アジアの伝統医学にも影響を与えていました。
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