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審査建言

薬学教育6年制が示したもの

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩

2014年9月15日号

 13年度薬剤師国家試験の合格率が極めて低かったことが、私立薬科大学などの関係者に衝撃を与えている。試験問題の出題傾向が急に変わったからだとも言われているが、真偽のほどは明らかではない。ただ、出題傾向を変更させる場合、徐々に行うのが常であるから、それだけが原因とは思えない。 薬剤師の悲願とも言われた薬学教育6年制だが、それをビジネスチャンスと見た私立大学経営者の目敏さまでは、まじめな教育関係者には見抜けなかったようである。今回の異常ともいえる私立大学卒業生の合格率の低さは、試験の出題が悪いという大学関係者の言い分はさておいて、薬学教育6年制の成り立ちから振り返るにはいい機会なのではないだろうか。 薬剤師養成のあり方、ひいては薬学教育のあり方については、教育内容よりも教育年限問題に象徴されて議論されてきた。4年か、修士課程を充実した4年プラス2年...  13年度薬剤師国家試験の合格率が極めて低かったことが、私立薬科大学などの関係者に衝撃を与えている。試験問題の出題傾向が急に変わったからだとも言われているが、真偽のほどは明らかではない。ただ、出題傾向を変更させる場合、徐々に行うのが常であるから、それだけが原因とは思えない。 薬剤師の悲願とも言われた薬学教育6年制だが、それをビジネスチャンスと見た私立大学経営者の目敏さまでは、まじめな教育関係者には見抜けなかったようである。今回の異常ともいえる私立大学卒業生の合格率の低さは、試験の出題が悪いという大学関係者の言い分はさておいて、薬学教育6年制の成り立ちから振り返るにはいい機会なのではないだろうか。 薬剤師養成のあり方、ひいては薬学教育のあり方については、教育内容よりも教育年限問題に象徴されて議論されてきた。4年か、修士課程を充実した4年プラス2年か

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