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海外時報

「高い抗がん剤」批判は大西洋を越えて

〝気前のよい〟システムは限界、「フェアな薬価」を

2014年9月1日号

 薬効群として初めてではないミー・ツー製品が、どうしてパイオニア製品より17%も高い薬価になるのか。先行品と臨床効果に差はなく、副作用はむしろ多いかもしれず、開発費用も少ない。併用される遺伝子検査法の開発も、遺伝子変異に関する医師教育も、先行したメーカーの努力に便乗しているではないか。  医療政策・結果研究センター(メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター)のピーター・バッハによる、ノバルティスの「ザイカディア」批判である。4月に米国食品医薬品局(FDA)に承認されたALK遺伝子欠損患者に対象を絞った肺がん治療薬の薬剤費は、月1.32万ドル。3年前に承認された薬効群初、現在1.15万ドルのファイザーの「ザーコリ」と比べた結果だ。  製薬業界は、開発リスクと費用、臨床的な価値を高薬価の背景説明に用いる。それも方便と看做すべきだが、そのレトリックにさ...  薬効群として初めてではないミー・ツー製品が、どうしてパイオニア製品より17%も高い薬価になるのか。先行品と臨床効果に差はなく、副作用はむしろ多いかもしれず、開発費用も少ない。併用される遺伝子検査法の開発も、遺伝子変異に関する医師教育も、先行したメーカーの努力に便乗しているではないか。  医療政策・結果研究センター(メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター)のピーター・バッハによる、ノバルティスの「ザイカディア」批判である。4月に米国食品医薬品局(FDA)に承認されたALK遺伝子欠損患者に対象を絞った肺がん治療薬の薬剤費は、月1.32万ドル。3年前に承認された薬効群初、現在1.15万ドルのファイザーの「ザーコリ」と比べた結果だ。  製薬業界は、開発リスクと費用、臨床的な価値を高薬価の背景説明に用いる。それも方便と看做すべきだが、そのレトリックにさえ

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