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「匠の技あり」中外の血友病A治療剤

第59回

バークレイズ証券 株式調査部 関篤史

2014年8月15日号

 中外製薬から期待できるパイプラインが登場した。現在、週3回程度は静脈注射を行わなければならない血友病A患者にとって福音になる可能性がある。それが血友病A治療剤「ACE910」である。 第Ⅰ/Ⅱ相試験では、健常人48人+血友病A患者18人の合計64人に対してACE910が投与された。また、患者パートでは延長試験が実施されている。 7月24日にロシュが開催した決算電話会議では、ACE910の「Label-enabling trial」(承認申請試験)を「15年前半に開始する」と同社の医薬品事業部門のダニエル・オデイCOOは述べた。ロシュが見せた自信を受けたことも一因だろうか、7月25日に中外製薬の株価は約10%上昇して上場来高値を更新した(TOPIXは0.90%上昇)。果たして、ACE910の実力は本物なのだろうか。 血友病は第Ⅷ因子が何らかの要因で欠損し血液が凝固せず、出血や打撲の痣が消えな...  中外製薬から期待できるパイプラインが登場した。現在、週3回程度は静脈注射を行わなければならない血友病A患者にとって福音になる可能性がある。それが血友病A治療剤「ACE910」である。 第Ⅰ/Ⅱ相試験では、健常人48人+血友病A患者18人の合計64人に対してACE910が投与された。また、患者パートでは延長試験が実施されている。 7月24日にロシュが開催した決算電話会議では、ACE910の「Label-enabling trial」(承認申請試験)を「15年前半に開始する」と同社の医薬品事業部門のダニエル・オデイCOOは述べた。ロシュが見せた自信を受けたことも一因だろうか、7月25日に中外製薬の株価は約10%上昇して上場来高値を更新した(TOPIXは0.90%上昇)。果たして、ACE910の実力は本物なのだろうか。 血友病は第Ⅷ因子が何らかの要因で欠損し血液が凝固せず、出血や打撲の痣が消えない

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