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薬価基準の歴史

医療保険制度の源流

第5回

業界アナリスト 藤辺徹貴

2014年8月15日号

徳川吉宗の将軍時代に源流が 近代的な「保険制度」の概念を、わが国に最初に紹介したのは福沢諭吉である。  諭吉は1860年に日米修好条約の批准書の交換のための使節団の従者として、米国に渡ったのを皮切りに、61年には遣欧使節団に加わって欧州へ、67年にも徳川幕府の軍艦受け取り委員の一員として再び米国に行っている。その間に、欧米文明国の政治、行政の仕組み、法令制度などを学んだ。  彼は、そうして見聞し、学んだことを「西洋事情」、「西洋旅行案内」などの書籍にまとめたが、その中で、「欧米には、“インスアランス」(Insurance)”、保険制度があることを紹介している。  諭吉は、この「インスアランス」を、「災難請合のこと」と訳し、この災難請合には、生涯請合(生命保険)、火災請合(火災保険)、海上請合(海上保険)などの制度があると説明している。また、諭吉自... 徳川吉宗の将軍時代に源流が 近代的な「保険制度」の概念を、わが国に最初に紹介したのは福沢諭吉である。  諭吉は1860年に日米修好条約の批准書の交換のための使節団の従者として、米国に渡ったのを皮切りに、61年には遣欧使節団に加わって欧州へ、67年にも徳川幕府の軍艦受け取り委員の一員として再び米国に行っている。その間に、欧米文明国の政治、行政の仕組み、法令制度などを学んだ。  彼は、そうして見聞し、学んだことを「西洋事情」、「西洋旅行案内」などの書籍にまとめたが、その中で、「欧米には、“インスアランス」(Insurance)”、保険制度があることを紹介している。  諭吉は、この「インスアランス」を、「災難請合のこと」と訳し、この災難請合には、生涯請合(生命保険)、火災請合(火災保険)、海上請合(海上保険)などの制度があると説明している。また、諭吉自身

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