読む医療—医師が書いた本の斜め読み—
多死時代に「あるべき医療」を伝える
第7回
鍛冶孝雄
2014年8月15日号
日本の医療の現状と課題、その解決策を簡単に語るのは難しい。その要因は高齢化社会と、高齢化の速度にあることは言うまでもない。社会的には医療費の負担、年金政策の展開に関心が集まるが、すでに多死時代を迎えて、どのように死ぬか、どこで死ぬのかといった、「個々」の死までを視野に捉えた「医療のあり方」の論議は、印象的には緒についたばかりだ。
自らを町医者と名乗り、平穏死を語り、がん治療、在宅医療から介護までに関して、現状の医療について旺盛な執筆活動を通じて、社会に意見を述べ続けているのが兵庫県尼崎市で開業する内科医、長尾和宏氏(写真)。現在55歳だが、50歳から始めた執筆活動は出版点数にして共著も含め30冊を超える。これからも多様なテーマで、今後1年間だけで7〜8冊の著書を準備中だ。ここでは、「平穏死」を中心に著書を出し続ける意義を聴く。
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日本の医療の現状と課題、その解決策を簡単に語るのは難しい。その要因は高齢化社会と、高齢化の速度にあることは言うまでもない。社会的には医療費の負担、年金政策の展開に関心が集まるが、すでに多死時代を迎えて、どのように死ぬか、どこで死ぬのかといった、「個々」の死までを視野に捉えた「医療のあり方」の論議は、印象的には緒についたばかりだ。
自らを町医者と名乗り、平穏死を語り、がん治療、在宅医療から介護までに関して、現状の医療について旺盛な執筆活動を通じて、社会に意見を述べ続けているのが兵庫県尼崎市で開業する内科医、長尾和宏氏(写真)。現在55歳だが、50歳から始めた執筆活動は出版点数にして共著も含め30冊を超える。これからも多様なテーマで、今後1年間だけで7〜8冊の著書を準備中だ。ここでは、「平穏死」を中心に著書を出し続ける意義を聴く。
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