卸決算に見る重視すべき課題
期末アローアンスの価値がなくなる日
2014年8月1日号
本稿が出る前後に、上場する医薬品卸の14年度第1四半期決算が出揃っている。消費税増税後の影響、価格交渉などが注目されるが、妥結が進んでいないなかでは、参考数値だろう。 ところで医薬品卸は長期収載品で利益を獲れない、後発品の急速な拡大など、取り巻く環境は厳しい。そこで改めて全国展開する医薬品卸4社の13年度決算内容を比較し、分析してみた。すると、医薬品卸の経営者が語りたがらない「3つの問題」が浮き彫りとなっている。これを不都合な真実とは言い過ぎだろうか。 まずは、各社の上期と下期の医薬品卸売事業からの営業利益を比較した図から見ていこう。スズケンの異様なほどの下期での収益依存度の高さと東邦薬品の下期の営業利益の絶対額の少なさである。通常であれば、営業利益の下期偏重は常識の範囲だ。つまり、薬価改定前年には在庫差益などから収益額は大きくなる傾向にあ...
本稿が出る前後に、上場する医薬品卸の14年度第1四半期決算が出揃っている。消費税増税後の影響、価格交渉などが注目されるが、妥結が進んでいないなかでは、参考数値だろう。 ところで医薬品卸は長期収載品で利益を獲れない、後発品の急速な拡大など、取り巻く環境は厳しい。そこで改めて全国展開する医薬品卸4社の13年度決算内容を比較し、分析してみた。すると、医薬品卸の経営者が語りたがらない「3つの問題」が浮き彫りとなっている。これを不都合な真実とは言い過ぎだろうか。 まずは、各社の上期と下期の医薬品卸売事業からの営業利益を比較した図から見ていこう。スズケンの異様なほどの下期での収益依存度の高さと東邦薬品の下期の営業利益の絶対額の少なさである。通常であれば、営業利益の下期偏重は常識の範囲だ。つまり、薬価改定前年には在庫差益などから収益額は大きくなる傾向にある。
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録