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審査建言

疼痛緩和にモルヒネ製剤などの使用促進を

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩

2014年8月1日号

 現在では、がんをはじめとする疼痛緩和へのモルヒネなどの麻薬製剤の使用は、社会的に認知されたかと思われる。しかし、欧米に比べるとなお、その使用は限定されているのが現状だ。がん患者のみならず各種の慢性疼痛に苦しむ患者は、有効な鎮痛剤があるにもかかわらず、医療関係者や行政関係者の理解が得られないために、結果として救済されていない。 モルヒネは人間の歴史とともに歩んできたとも言える天然の生薬成分である。アフガニスタンでの不正栽培がニュースになるように、乾燥にも強く、換金性の高い農作物であるケシの「けしぼうず」(ケシの花が咲き終わった跡にできる種子の入った部分)から分泌されるアヘンを原料として生産される。 国連の厳重な管理のもと、インドなどで栽培されたケシから製造されたアヘンは、わが国を含む世界各国に医療用麻薬の原料として輸出される。そして、国...  現在では、がんをはじめとする疼痛緩和へのモルヒネなどの麻薬製剤の使用は、社会的に認知されたかと思われる。しかし、欧米に比べるとなお、その使用は限定されているのが現状だ。がん患者のみならず各種の慢性疼痛に苦しむ患者は、有効な鎮痛剤があるにもかかわらず、医療関係者や行政関係者の理解が得られないために、結果として救済されていない。 モルヒネは人間の歴史とともに歩んできたとも言える天然の生薬成分である。アフガニスタンでの不正栽培がニュースになるように、乾燥にも強く、換金性の高い農作物であるケシの「けしぼうず」(ケシの花が咲き終わった跡にできる種子の入った部分)から分泌されるアヘンを原料として生産される。 国連の厳重な管理のもと、インドなどで栽培されたケシから製造されたアヘンは、わが国を含む世界各国に医療用麻薬の原料として輸出される。そして、国際

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