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薬剤経済学

薬剤アドヒアランスの難

第1回 多面的なアドヒアランス改善策の成果

2014年8月1日号

 デンバー、シアトルなどの退役軍人庁医療センター4施設が、急性冠症候群(ACS)退院患者に行った複数の心臓保護薬療法のアドヒアランスを高める実験は、患者負担を軽減する給付設計でなく、非金銭的な対応策の組み合せで構成された。具体的には、①薬剤師による療法最適化、②患者教育、③薬剤師と主治医の提携、④教育と薬剤リフィル確認を図る音声メールという4つの方策だ(「急性冠症候群退院後の薬剤アドヒヤレンスと二次予防措置改善のための多面的介入」JAMAインターナル・メディシン2014年2月)。 患者群は平均64歳、計253人で、心筋梗塞、不安定狭心症で入院中に、40%が血管再形成処置を受けていた。アドヒアランスを高めるため、上記4つの対応をとる介入群と、通常のケア群にランダムに分ける比較臨床試験の設計になっている。 表1に2010年から1年間の推移を要約した。クロピドグレル、...  デンバー、シアトルなどの退役軍人庁医療センター4施設が、急性冠症候群(ACS)退院患者に行った複数の心臓保護薬療法のアドヒアランスを高める実験は、患者負担を軽減する給付設計でなく、非金銭的な対応策の組み合せで構成された。具体的には、①薬剤師による療法最適化、②患者教育、③薬剤師と主治医の提携、④教育と薬剤リフィル確認を図る音声メールという4つの方策だ(「急性冠症候群退院後の薬剤アドヒヤレンスと二次予防措置改善のための多面的介入」JAMAインターナル・メディシン2014年2月)。 患者群は平均64歳、計253人で、心筋梗塞、不安定狭心症で入院中に、40%が血管再形成処置を受けていた。アドヒアランスを高めるため、上記4つの対応をとる介入群と、通常のケア群にランダムに分ける比較臨床試験の設計になっている。 表1に2010年から1年間の推移を要約した。クロピドグレル、ス

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