「ホテルから病院」は高齢社会の縮図
消滅可能性都市「青森市」の事情
2014年7月15日号
「シティホテルが病院に変わるなんて高齢化が急速に進む日本の近未来図みたいだ」との声が旅行好きの人から上がっている。青森市を代表するシティホテル「青森グランドホテル」が競売に掛けられ、落札した医療法人が病院に建て替えるというのである。
青森市は、前岩手県知事で元総務相の増田寛也氏が座長を務める民間研究機関「日本創成会議」が発表して話題になった「消滅可能性都市」のなかに、その名前が堂々と入っているのである。消滅可能性都市とは現在の若者の人口移動が続けば、出産人口の95%を占める20歳から39歳の女性人口が40年には半分以下に減ってしまう自治体のことで、全国1800市町村(福島県は県単位)のうち896市町村が消滅しかねないというのだ。その試算では青森市の出産年齢女性の減少率は57.4%に上り、全国の県庁所在地のなかでもトップクラス。シティホテルが病院に取って代...
「シティホテルが病院に変わるなんて高齢化が急速に進む日本の近未来図みたいだ」との声が旅行好きの人から上がっている。青森市を代表するシティホテル「青森グランドホテル」が競売に掛けられ、落札した医療法人が病院に建て替えるというのである。
青森市は、前岩手県知事で元総務相の増田寛也氏が座長を務める民間研究機関「日本創成会議」が発表して話題になった「消滅可能性都市」のなかに、その名前が堂々と入っているのである。消滅可能性都市とは現在の若者の人口移動が続けば、出産人口の95%を占める20歳から39歳の女性人口が40年には半分以下に減ってしまう自治体のことで、全国1800市町村(福島県は県単位)のうち896市町村が消滅しかねないというのだ。その試算では青森市の出産年齢女性の減少率は57.4%に上り、全国の県庁所在地のなかでもトップクラス。シティホテルが病院に取って代わ
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