医薬経済オンライン

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読む医療—医師が書いた本の斜め読み—

アンチエイジングの正確な語釈の浸透

第5回

鍛冶孝雄

2014年7月15日号

 最近、大都市の「健康長寿」のランキングが公表され、大きな話題としてメディアでも取り上げられた。この欄でも何度か触れたように、高齢化とそれに伴う「認知症」への対応が、がんに代わって大衆の関心事になるに従い、平均寿命への関心は薄れた。いかに長く健康で「死ぬまで」生きるかに人々の関心は移った。  医師が書いたアンチエイジングに関する著作は、概してこうした状況を先読みしたスタンスで共通している。例えばタイトルに「若返り」を謳っていても、読んでみると「老いを知って、質の高い老後を過ごす」といった意味が述べられていることが多い。残念ながら、医師以外の著者の場合は「血管年齢が若返る」、「脳年齢が若返る」といった非科学的な内容が多く、また主張する健康法にこじつける無理も多い。  その意味では、アンチエイジング関連本は、医師の...  最近、大都市の「健康長寿」のランキングが公表され、大きな話題としてメディアでも取り上げられた。この欄でも何度か触れたように、高齢化とそれに伴う「認知症」への対応が、がんに代わって大衆の関心事になるに従い、平均寿命への関心は薄れた。いかに長く健康で「死ぬまで」生きるかに人々の関心は移った。  医師が書いたアンチエイジングに関する著作は、概してこうした状況を先読みしたスタンスで共通している。例えばタイトルに「若返り」を謳っていても、読んでみると「老いを知って、質の高い老後を過ごす」といった意味が述べられていることが多い。残念ながら、医師以外の著者の場合は「血管年齢が若返る」、「脳年齢が若返る」といった非科学的な内容が多く、また主張する健康法にこじつける無理も多い。  その意味では、アンチエイジング関連本は、医師の著書

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