医薬経済オンライン

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成長戦略の「混合診療解禁」は肩透かし

「患者申出療養」にご満悦なのは首相のみ

2014年7月1日号

 政府は混合診療を限定的に認めた「保険外併用療養費制度」の拡充を決めた。具体的には同制度の中に「患者申出療養」(仮称)を新設し、患者が望む自由診療を、保険診療と併用するかたちで、より早く、より身近な医療機関で受けられるようにする。「成長戦略」を追求する安倍晋三首相の強い意向を反映したものだ。ただし、大山鳴動した割に制度の根本は変わっておらず、実際にどのくらい拡充するのかも見えない。 6月10日昼。東京・新宿区にある慶應義塾大学病院の視察に訪れた安倍首相は意気軒昂だった。テレビカメラに囲まれた首相は「困難な病気と闘っておられる患者さんたちが、費用を抑制しながら先進医療を受けたい、という強い思いを持っておられることを受け止めないといけない」と切り出し、患者申出療養制度の新設を表明した。 混合診療の拡充を働きかける首相官邸と、その阻止に動く厚生...  政府は混合診療を限定的に認めた「保険外併用療養費制度」の拡充を決めた。具体的には同制度の中に「患者申出療養」(仮称)を新設し、患者が望む自由診療を、保険診療と併用するかたちで、より早く、より身近な医療機関で受けられるようにする。「成長戦略」を追求する安倍晋三首相の強い意向を反映したものだ。ただし、大山鳴動した割に制度の根本は変わっておらず、実際にどのくらい拡充するのかも見えない。 6月10日昼。東京・新宿区にある慶應義塾大学病院の視察に訪れた安倍首相は意気軒昂だった。テレビカメラに囲まれた首相は「困難な病気と闘っておられる患者さんたちが、費用を抑制しながら先進医療を受けたい、という強い思いを持っておられることを受け止めないといけない」と切り出し、患者申出療養制度の新設を表明した。 混合診療の拡充を働きかける首相官邸と、その阻止に動く厚生労働

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