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海外時報

抗がん剤の価値の模索、新たな段階に

「薬剤費月1万ドル」時代に求められる便益とは

2014年7月1日号

 今年7月1日、米国の大手保険会社ウェルポイントは、治療パスウェイに沿ってがん治療を進める腫瘍専門医に、患者1人あたり月350ドルを支払う新しいポリシーを打ち出した。代表的な臨床ガイドライン(GL)で推奨される治療法を受ける患者が30人いれば、月1万ドルを超える無形の患者管理フィーになる勘定だ。 がん医療で24%を占める薬剤費を的にした大胆な“ペイ・フォー・アドヒアランス”は、費用中立的になるはず。不要な薬剤の偏重、効果的でない治療法選択やばらつきを解消し、給付費総額を増やさず展開できると読んでいるのだ。 ジョンズ・ホプキンス大学などの研究によると、がん治療の30%近くはEBMから外れ、医学的に正当化できない。これが年2.56万ドルの浪費に繋がり、患者も不要な薬剤による副作用リスクに曝露させられる。上皮成長因子受容体(HER2)で決める乳がんの治療方針はハ...  今年7月1日、米国の大手保険会社ウェルポイントは、治療パスウェイに沿ってがん治療を進める腫瘍専門医に、患者1人あたり月350ドルを支払う新しいポリシーを打ち出した。代表的な臨床ガイドライン(GL)で推奨される治療法を受ける患者が30人いれば、月1万ドルを超える無形の患者管理フィーになる勘定だ。 がん医療で24%を占める薬剤費を的にした大胆な“ペイ・フォー・アドヒアランス”は、費用中立的になるはず。不要な薬剤の偏重、効果的でない治療法選択やばらつきを解消し、給付費総額を増やさず展開できると読んでいるのだ。 ジョンズ・ホプキンス大学などの研究によると、がん治療の30%近くはEBMから外れ、医学的に正当化できない。これが年2.56万ドルの浪費に繋がり、患者も不要な薬剤による副作用リスクに曝露させられる。上皮成長因子受容体(HER2)で決める乳がんの治療方針はハー

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