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薬剤経済学

根拠に基づく給付設計と薬剤利用

第6回 高いアドヒアランス群には明快な臨床的便益

2014年7月1日号

 N.K.チャウドリー(ブリガム&ウィメンズ病院=ボストン)らの研究(6月15日号)は、〝少し失望〟の報告となった。心筋梗塞退院患者に対する2次予防としての薬剤療法に関するアドヒアランスと臨床結果を調べたランダム化臨床試験「MI−FREE」で、スタチン、ACE/ARB、βブロッカーの患者負担をゼロ(100%給付)にして服薬率を高めても、主たる結果測定「最初の血管イベントか血管再形成処置の比率」に著しい改善は確認できなかったからだ。だが、その後の分析で、調剤日数が80%を超える「フル・アドヒアランス」を実現した患者に限ると、臨床結果に明快な違いが見出せることを発見した。 最初の報告から2年余り、データを詳細に点検した「薬剤アドヒアランスと心筋梗塞後の結果の間の関係の整理」の結論である。Untangl(もつれを解決し整理する)という表現を用いて、薬剤アド...  N.K.チャウドリー(ブリガム&ウィメンズ病院=ボストン)らの研究(6月15日号)は、〝少し失望〟の報告となった。心筋梗塞退院患者に対する2次予防としての薬剤療法に関するアドヒアランスと臨床結果を調べたランダム化臨床試験「MI−FREE」で、スタチン、ACE/ARB、βブロッカーの患者負担をゼロ(100%給付)にして服薬率を高めても、主たる結果測定「最初の血管イベントか血管再形成処置の比率」に著しい改善は確認できなかったからだ。だが、その後の分析で、調剤日数が80%を超える「フル・アドヒアランス」を実現した患者に限ると、臨床結果に明快な違いが見出せることを発見した。 最初の報告から2年余り、データを詳細に点検した「薬剤アドヒアランスと心筋梗塞後の結果の間の関係の整理」の結論である。Untangl(もつれを解決し整理する)という表現を用いて、薬剤アドヒア

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