新薬の市場環境を読む
腫瘍免疫製剤の競争が「加熱」
第57回
バークレイズ証券 株式調査部 関篤史
2014年6月15日号
6月に開催された第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO)の参加者は、ブリストルマイヤーズスクイブ/小野薬品、メルク、ロシュ、アストラゼネカによる腫瘍免疫製剤の開発競争の激化を目撃した。今回の目玉はメラノーマの適応だろう。ワクチンであるgp100の生存は半年程度だが、メルクの「ペンブロリズマブ」(2㎎/㎏または10㎎/㎏投与)の第Ⅰ相試験では全生存期間こそ中央値に達しなかったものの、12ヵ月生存率は69%、18ヵ月生存率は62%であることから、中央値(50%)は2年(24ヵ月)を超える公算が大きい。
BMS/小野の「ニボルマブ」(0.1〜10㎎/㎏)単剤の第Ⅰ相試験の長期追跡調査では、全生存期間の中央値が17.3ヵ月となった。また、「ニボルマブ+イピリムマブ(製品名エルボイ)」同時投与群の全生存期間の中央値は40ヵ月という驚くべき結果を示した。そして、最も興味深いのは奏効の...
6月に開催された第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO)の参加者は、ブリストルマイヤーズスクイブ/小野薬品、メルク、ロシュ、アストラゼネカによる腫瘍免疫製剤の開発競争の激化を目撃した。今回の目玉はメラノーマの適応だろう。ワクチンであるgp100の生存は半年程度だが、メルクの「ペンブロリズマブ」(2㎎/㎏または10㎎/㎏投与)の第Ⅰ相試験では全生存期間こそ中央値に達しなかったものの、12ヵ月生存率は69%、18ヵ月生存率は62%であることから、中央値(50%)は2年(24ヵ月)を超える公算が大きい。
BMS/小野の「ニボルマブ」(0.1〜10㎎/㎏)単剤の第Ⅰ相試験の長期追跡調査では、全生存期間の中央値が17.3ヵ月となった。また、「ニボルマブ+イピリムマブ(製品名エルボイ)」同時投与群の全生存期間の中央値は40ヵ月という驚くべき結果を示した。そして、最も興味深いのは奏効の持
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録