医薬経済オンライン

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修復腎移植の真実

真の医療とは

第6回

ノンフィクション・ライター 高橋幸春

2014年6月15日号

取材に応じたのは大島だけだった 13年11月21日から3日間、オーストラリアのシドニーで、国際移植学会の分科会ISODP(世界臓器提供・調達学会)の第12回学術大会が、世界40ヵ国から約1000人の医師が参加して開催された。  ISODP会長で、「悪性腫瘍」に関するWHO(世界保健機関)の専門部会で座長を務めたジェレミー・チャップマンが、基調講演でWHOの安全基準として明示されている移植臓器によるがんの持ち込みについて解説した。 「直径4センチ以下(ステージpT1a)の小径腎がんで、なおかつファーマン分類(病理学的分類)Ⅰ、Ⅱの場合、がんの病変を部分切除し、その断端面にがん細胞がないことが病理学的に確認された腎臓は、移植に用いても低リスクと考えられる」  これは、WHOが通達として11年2月に発表したものだ。要するに、WHOの現在の安全基準では、腎がんを持つ腎... 取材に応じたのは大島だけだった 13年11月21日から3日間、オーストラリアのシドニーで、国際移植学会の分科会ISODP(世界臓器提供・調達学会)の第12回学術大会が、世界40ヵ国から約1000人の医師が参加して開催された。  ISODP会長で、「悪性腫瘍」に関するWHO(世界保健機関)の専門部会で座長を務めたジェレミー・チャップマンが、基調講演でWHOの安全基準として明示されている移植臓器によるがんの持ち込みについて解説した。 「直径4センチ以下(ステージpT1a)の小径腎がんで、なおかつファーマン分類(病理学的分類)Ⅰ、Ⅱの場合、がんの病変を部分切除し、その断端面にがん細胞がないことが病理学的に確認された腎臓は、移植に用いても低リスクと考えられる」  これは、WHOが通達として11年2月に発表したものだ。要するに、WHOの現在の安全基準では、腎がんを持つ腎臓で

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