古くて新しい降圧療法「RDN」の現在地
治療抵抗性高血圧の切り札、開発段階で足踏み
2014年6月1日号
「もう新しい降圧剤は必要ないのでは。ほとんどの場合、今ある組み合わせで十分下がるのだし」 ここ数年、関連学会などで血圧専門医の口をついて出る言葉は、このひと言に集約できるのではないだろうか。実際、高血圧症は、最も治療ニーズの充足された分野であり、薬剤の貢献も多大だ。 日本でも、「ロサルタン」を皮切りにアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)のジェネリック化が進み、これに対抗するかたちで製薬各社は、ARBとサイアザイド系利尿剤、カルシウム拮抗剤との合剤化に取り組んできた。今月には、ロサルタンと利尿剤「ヒドロクロロチアジド」の配合剤にも後発品が参入する。また、直接的レニン阻害剤の有用性も事実上否定されたことで、少なくともレニン・アンジオテンシン経路をターゲットとする新規薬剤に対する期待値はほとんどない。 もちろん、高血圧症治療に、これ以上...
「もう新しい降圧剤は必要ないのでは。ほとんどの場合、今ある組み合わせで十分下がるのだし」 ここ数年、関連学会などで血圧専門医の口をついて出る言葉は、このひと言に集約できるのではないだろうか。実際、高血圧症は、最も治療ニーズの充足された分野であり、薬剤の貢献も多大だ。 日本でも、「ロサルタン」を皮切りにアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)のジェネリック化が進み、これに対抗するかたちで製薬各社は、ARBとサイアザイド系利尿剤、カルシウム拮抗剤との合剤化に取り組んできた。今月には、ロサルタンと利尿剤「ヒドロクロロチアジド」の配合剤にも後発品が参入する。また、直接的レニン阻害剤の有用性も事実上否定されたことで、少なくともレニン・アンジオテンシン経路をターゲットとする新規薬剤に対する期待値はほとんどない。 もちろん、高血圧症治療に、これ以上のイ
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