OBSERVER
丹野忠晋・跡見学園女子大学マネジメント学部准教授
2014年5月15日号
流通にこだわるべきではない——医療用医薬品流通に焦点を当てた共同論文をいくつか発表されていますが、なぜこの分野の研究に取り組んでいるのでしょうか。丹野 未妥結・仮納入、アローアンス・割戻しなどの問題は、かなり常識から外れている。共同研究者からその話を聞いて、「そんなことがあるのか」と驚いた。興味深くもあった。取引慣行が不透明なので、今は実態把握に努めている。——どうして常識外れな状況になっているとお考えですか。丹野 実態を把握している最中で、まだ驚いている段階にある。例えば、「系列」があって、メーカーが卸の株式を保有し、役員を派遣したり、卸とメーカーの結びつきが非常に強い。「薬価を高く維持したい」思惑がメーカーにはある。だから見かけ上、仕切価格を高くする。それが実際に、効果的かというと実はそうでもない。日本の製薬企業の競争力は芳しくない。流...
流通にこだわるべきではない——医療用医薬品流通に焦点を当てた共同論文をいくつか発表されていますが、なぜこの分野の研究に取り組んでいるのでしょうか。丹野 未妥結・仮納入、アローアンス・割戻しなどの問題は、かなり常識から外れている。共同研究者からその話を聞いて、「そんなことがあるのか」と驚いた。興味深くもあった。取引慣行が不透明なので、今は実態把握に努めている。——どうして常識外れな状況になっているとお考えですか。丹野 実態を把握している最中で、まだ驚いている段階にある。例えば、「系列」があって、メーカーが卸の株式を保有し、役員を派遣したり、卸とメーカーの結びつきが非常に強い。「薬価を高く維持したい」思惑がメーカーにはある。だから見かけ上、仕切価格を高くする。それが実際に、効果的かというと実はそうでもない。日本の製薬企業の競争力は芳しくない。流通に
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