世界の医薬品業界
従来型医薬品企業のビジネスモデル崩壊
第86回
医薬評論家 五條正也
2014年5月15日号
5月5日、アストラゼネカの買収提案を明らかにしているファイザーの第1四半期決算が発表された。アムジェンから共同販促収入を受け取っていた北米の抗リウマチ薬「エンブレル」の契約が昨年10月で終了し、リピトールを含む特許切れ製品もあって減収となるのは予想されていたが、公表された医薬品の売上高(下表)を見るとファイザーの状況は厳しい。
4位の製品でまだ後発品のない「セレブレックス」(日本名セレコックス)から9位の抗がん剤「スーテント」まで上位の6製品が減収となる一方、革新的な抗がん剤として登場した「ザーコリ」と「インライタ」はいずれもまだ8800万ドルで、年間では4億ドル前後にとどまる見通しだ。最近の抗がん剤の新製品で最も成功しているヤンセン(J&J)の前立腺がん薬「ザイティガ」は発売初年度の11年に3億ドル、12年は9.6億ドルあり、ファイザーの2剤はそ...
5月5日、アストラゼネカの買収提案を明らかにしているファイザーの第1四半期決算が発表された。アムジェンから共同販促収入を受け取っていた北米の抗リウマチ薬「エンブレル」の契約が昨年10月で終了し、リピトールを含む特許切れ製品もあって減収となるのは予想されていたが、公表された医薬品の売上高(下表)を見るとファイザーの状況は厳しい。
4位の製品でまだ後発品のない「セレブレックス」(日本名セレコックス)から9位の抗がん剤「スーテント」まで上位の6製品が減収となる一方、革新的な抗がん剤として登場した「ザーコリ」と「インライタ」はいずれもまだ8800万ドルで、年間では4億ドル前後にとどまる見通しだ。最近の抗がん剤の新製品で最も成功しているヤンセン(J&J)の前立腺がん薬「ザイティガ」は発売初年度の11年に3億ドル、12年は9.6億ドルあり、ファイザーの2剤はその半
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