医薬経済オンライン

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修復腎移植の真実

レシピエントの声

第4回

ノンフィクション・ライター 高橋幸春

2014年5月15日号

 日本移植学会やメディアによる修復腎移植への批判が高まるなか、移植を受けたレシピエントたちは、執刀医であった万波誠に対するバッシングをどのように受け止めていたのだろうか。 「僕の場合は、家族から腎臓を提供してもらうことはまったく不可能だった」  万波の手で腎臓移植を受けた松岡松次。2回の移植で提供されたのは、どちらも修復腎だった。  母親を腎臓の病気で亡くし、おじ2人は透析患者で、姉も腎移植を受けていた。松岡自身、20歳の頃から腎臓が悪かった。いずれは透析を受けるようになると、医師から宣告されていた。  しかし、その後は医師の診察を定期的に受けることもなく、体を騙しながら仕事を続けてきた。どうせ治らないというのが、病院を避けた理由だ。松岡が振り返る。 「最初に入院する2年くらい前から、急激に悪くなっていった」  わずかな勾配の坂でも、ものすごい急...  日本移植学会やメディアによる修復腎移植への批判が高まるなか、移植を受けたレシピエントたちは、執刀医であった万波誠に対するバッシングをどのように受け止めていたのだろうか。 「僕の場合は、家族から腎臓を提供してもらうことはまったく不可能だった」  万波の手で腎臓移植を受けた松岡松次。2回の移植で提供されたのは、どちらも修復腎だった。  母親を腎臓の病気で亡くし、おじ2人は透析患者で、姉も腎移植を受けていた。松岡自身、20歳の頃から腎臓が悪かった。いずれは透析を受けるようになると、医師から宣告されていた。  しかし、その後は医師の診察を定期的に受けることもなく、体を騙しながら仕事を続けてきた。どうせ治らないというのが、病院を避けた理由だ。松岡が振り返る。 「最初に入院する2年くらい前から、急激に悪くなっていった」  わずかな勾配の坂でも、ものすごい急な坂

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