医薬経済オンライン

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OUTLOOK・欧米のMR事情

米国医薬品営業の最新状況(上)

第310回

デルファイ・マネジメント・コンサルタント(DMC)社 植田南人

2014年5月15日号

 現在、米国の医薬品営業を取り巻く環境には変化や問題点が数多く散見される。製薬産業は過去に、ITプロモーション機器などほとんどない状況でシェアオブボイス(SOV)モデルをベースとして活動していた。そうした競争下では、単純に競合他社よりも多くの経費を使い、MRを増やし、医師に何回も製品名を聞かせることでマーケットシェアは稼げた。 しかし、主要製品の特許切れなどで市場環境は変わった。医師は、全般的にMRに会わなくなってきており、CMI社などの報告によると、制限なしにMRと面会する医師は、もはや全体の50%を割っている。そのうえ、医師は自分の処方薬を選択できなくなってきており、その決定はフォーミュラリー委員会などに委ねているのだ。 米国の医薬品市場は、経済がそうであるように回復の兆しを見せており、FDA(食品医薬品局)の新製品認可数も増えている...  現在、米国の医薬品営業を取り巻く環境には変化や問題点が数多く散見される。製薬産業は過去に、ITプロモーション機器などほとんどない状況でシェアオブボイス(SOV)モデルをベースとして活動していた。そうした競争下では、単純に競合他社よりも多くの経費を使い、MRを増やし、医師に何回も製品名を聞かせることでマーケットシェアは稼げた。 しかし、主要製品の特許切れなどで市場環境は変わった。医師は、全般的にMRに会わなくなってきており、CMI社などの報告によると、制限なしにMRと面会する医師は、もはや全体の50%を割っている。そのうえ、医師は自分の処方薬を選択できなくなってきており、その決定はフォーミュラリー委員会などに委ねているのだ。 米国の医薬品市場は、経済がそうであるように回復の兆しを見せており、FDA(食品医薬品局)の新製品認可数も増えている。し

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