医薬経済オンライン

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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

介護保険の内容充実策

東京福祉大学・大学院 副学長 喜多村悦史

2014年5月15日号

 政府が「介護ロボット」の開発に乗り出した。①介護する人が高齢者らを抱え上げるときの負担を減らす、②高齢者らが自分で歩くのを支える、③居室での排泄にあたって介護負担を減らし、清潔・快適性を保つ、④認知症の人を見守るシステム──の分野でロボットを開発する企業に、半額から3分の2程度の補助金を出すという。 非常に結構なことだと思う。介護は基本的には人の手によるものだが、そこに科学技術の成果を取り入れ、内容を充実することに躊躇があってはならない。 その理由は次の通りだ。 第1に、介護労働者の労働災害防止である。厚生労働省によると、11年度に4日以上の休業が必要な職業性疾病腰痛が、特別養護老人ホームで約1000件生じている。これは全国総数の2割を占め、しかも10年間で2.7倍に増加している。こうしたことから、国は「職場の腰痛予防対策指針」を改定し、高齢者をベッドや車...  政府が「介護ロボット」の開発に乗り出した。①介護する人が高齢者らを抱え上げるときの負担を減らす、②高齢者らが自分で歩くのを支える、③居室での排泄にあたって介護負担を減らし、清潔・快適性を保つ、④認知症の人を見守るシステム──の分野でロボットを開発する企業に、半額から3分の2程度の補助金を出すという。 非常に結構なことだと思う。介護は基本的には人の手によるものだが、そこに科学技術の成果を取り入れ、内容を充実することに躊躇があってはならない。 その理由は次の通りだ。 第1に、介護労働者の労働災害防止である。厚生労働省によると、11年度に4日以上の休業が必要な職業性疾病腰痛が、特別養護老人ホームで約1000件生じている。これは全国総数の2割を占め、しかも10年間で2.7倍に増加している。こうしたことから、国は「職場の腰痛予防対策指針」を改定し、高齢者をベッドや車椅子

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