新川浩嗣・財務省主計局主計官（厚生労働係第一担当）

interview

2014年5月1日号

新薬創出加算は悪平等　──基本的なことになりますが、財務省はどうして医療制度改革の必要性を主張し続けているのでしょうか。　新川　国民皆保険制度を守ることが目的。持続可能な形にしないと次世代に引き継げなくなる。極論はそうだ。もちろん、国家財政的に社会保障分野は非常に大きなウエイトを占めている。財政の持続可能性を保つために、制度改革を通じてコントロールするのが重要だ。　医療制度だけでなく社会保障全体がそうだが、一般会計からの繰り入れで成り立っている。一般会計部分がしっかりしていなければ、繰り入れもできなくなる。そうすると社会保障制度そのものも存続できなくなってしまう。一般会計という部分だけをとってもそうだが、やはり本質的には今の医療制度を続ける、皆保険制度を維持するというのが基本路線だ。　──医療・医薬品業界では、財務省に対して「医療費予算をカ... 新薬創出加算は悪平等　──基本的なことになりますが、財務省はどうして医療制度改革の必要性を主張し続けているのでしょうか。　新川　国民皆保険制度を守ることが目的。持続可能な形にしないと次世代に引き継げなくなる。極論はそうだ。もちろん、国家財政的に社会保障分野は非常に大きなウエイトを占めている。財政の持続可能性を保つために、制度改革を通じてコントロールするのが重要だ。　医療制度だけでなく社会保障全体がそうだが、一般会計からの繰り入れで成り立っている。一般会計部分がしっかりしていなければ、繰り入れもできなくなる。そうすると社会保障制度そのものも存続できなくなってしまう。一般会計という部分だけをとってもそうだが、やはり本質的には今の医療制度を続ける、皆保険制度を維持するというのが基本路線だ。　──医療・医薬品業界では、財務省に対して「医療費予算をカット

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