医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

修復腎移植の真実

歪んだ共同声明

第2回

ノンフィクション・ライター 高橋幸春

2014年4月15日号

 宇和島徳洲会病院泌尿器科部長の万波誠ら「瀬戸内グループ」が行った修復腎移植は42件に上る。その内訳は以下の通りだ。  腎細胞がん8件、尿管がん8件、血管筋脂肪腫2件、海綿状血管腫1件、腎動脈瘤6件、骨盤腎1件、骨盤部後腹膜慢性炎症1件、腎膿瘍1件、石灰化囊胞1件、尿管狭窄5件、ネフローゼ症候群8件。 「病気腎」のなかでも、がん患者をドナーとする移植が16件、全体の4割近くを占めるといった事実が明らかになると、日本移植学会は激しく万波らの修復腎移植を非難した。  日本初の臓器売買事件をきっかけとして、修復腎移植問題が持ち上がった06年当時、移植学会副理事長だった大島伸一(国立長寿医療研究センター総長)は、「移植の倫理以前に、医療として問題が大きすぎる」と非難した。「他人に移植して使えるほど『いい状態』の腎臓を摘出していることがまず医学的におかしい。が...  宇和島徳洲会病院泌尿器科部長の万波誠ら「瀬戸内グループ」が行った修復腎移植は42件に上る。その内訳は以下の通りだ。  腎細胞がん8件、尿管がん8件、血管筋脂肪腫2件、海綿状血管腫1件、腎動脈瘤6件、骨盤腎1件、骨盤部後腹膜慢性炎症1件、腎膿瘍1件、石灰化囊胞1件、尿管狭窄5件、ネフローゼ症候群8件。 「病気腎」のなかでも、がん患者をドナーとする移植が16件、全体の4割近くを占めるといった事実が明らかになると、日本移植学会は激しく万波らの修復腎移植を非難した。  日本初の臓器売買事件をきっかけとして、修復腎移植問題が持ち上がった06年当時、移植学会副理事長だった大島伸一(国立長寿医療研究センター総長)は、「移植の倫理以前に、医療として問題が大きすぎる」と非難した。「他人に移植して使えるほど『いい状態』の腎臓を摘出していることがまず医学的におかしい。がんの

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence