いまさら聞けない生薬・漢方薬
日本の新しい西洋ハーブ薬
第21回
名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明
2014年4月15日号
薬用植物を原料とする製品が、医薬品ではなく食品として販売されるときは、効能の表示が曖昧なうえに、不純物を含んだ粗悪品や含量不足の商品が流通し、世界共通の問題となっています。日本では、問題解決のため薬用植物由来の製品を品質や効能効果の保証がある一般用医薬品(OTC薬)として認可する取り組みが行われています。13年5月にエスエス製薬から赤ブドウ抽出エキス製剤が実際に上市されたことを紹介します。
03年6月、厚生労働省は「一般用医薬品としての生薬製剤(西洋ハーブを含む)の審査のあり方に関する検討会」を発足させました。当時の日本でも、さまざまな薬用植物を原料にした製品が曖昧な健康に対する作用を標榜しながら食品として流通していました。それらのなかには、セントジョーンズワートやイチョウ葉のようなヨーロッパでは効能効果が認められた医薬品として使用されて...
薬用植物を原料とする製品が、医薬品ではなく食品として販売されるときは、効能の表示が曖昧なうえに、不純物を含んだ粗悪品や含量不足の商品が流通し、世界共通の問題となっています。日本では、問題解決のため薬用植物由来の製品を品質や効能効果の保証がある一般用医薬品(OTC薬)として認可する取り組みが行われています。13年5月にエスエス製薬から赤ブドウ抽出エキス製剤が実際に上市されたことを紹介します。
03年6月、厚生労働省は「一般用医薬品としての生薬製剤(西洋ハーブを含む)の審査のあり方に関する検討会」を発足させました。当時の日本でも、さまざまな薬用植物を原料にした製品が曖昧な健康に対する作用を標榜しながら食品として流通していました。それらのなかには、セントジョーンズワートやイチョウ葉のようなヨーロッパでは効能効果が認められた医薬品として使用されている
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