医薬経済オンライン

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薬剤経済学

根拠に基づく給付設計と薬剤利用

第1回 VBIDに費用節減はない

2014年4月15日号

 患者負担には本来、必要を超えた、あるいは安易な医療行為をチェックする機能がある。だが、多くの研究報告によれば、ときに欠かせない医療まで抑えてしまうという副作用もあるようだ。では逆に、高い価値を体現する医療サービスや商品の患者負担を選択的に下げ、活用を促してはどうか。臨床ガイドラインが推奨する、根拠に基づく医療を後押しして医療の質を改善し、結果として費用の適正化にも資するのではないか。 これが「価値に基づいた医療保険給付設計=VBID(Value−Based Insurance Design)」の着想であり、予防ケアと処方薬の領域で対応が進んでいる。 効果的な薬剤の患者負担を軽減し、アドヒアランスを高めて慢性疾患管理を改善すれば、合併症や入院治療が必要とされる状態を避けられる。そうなれば、薬剤(給付)の増分費用を相殺するばかりか、節減を生み...  患者負担には本来、必要を超えた、あるいは安易な医療行為をチェックする機能がある。だが、多くの研究報告によれば、ときに欠かせない医療まで抑えてしまうという副作用もあるようだ。では逆に、高い価値を体現する医療サービスや商品の患者負担を選択的に下げ、活用を促してはどうか。臨床ガイドラインが推奨する、根拠に基づく医療を後押しして医療の質を改善し、結果として費用の適正化にも資するのではないか。 これが「価値に基づいた医療保険給付設計=VBID(Value−Based Insurance Design)」の着想であり、予防ケアと処方薬の領域で対応が進んでいる。 効果的な薬剤の患者負担を軽減し、アドヒアランスを高めて慢性疾患管理を改善すれば、合併症や入院治療が必要とされる状態を避けられる。そうなれば、薬剤(給付)の増分費用を相殺するばかりか、節減を生み出

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