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海外時報

 新薬開発のエコシステム

「抗がん剤偏重」が招く弊害も

2014年4月1日号

 13年の米国食品医薬品局(FDA)による新規成分の承認が27製剤と、再び落ち込んだことを重く見るアナリストもいるにはいた。だが、満たされない医療ニーズに応える、あるいは既存療法の壁を突き破る、臨床的に価値が高く、ビジネスとしても有望な新薬に楽観的な見方が大勢を占めるようになってきた。主力製剤の特許保護が切れるその都度、リストラなどの費用削減を迫られるお定まりのパターンから、一歩抜け出す可能性さえ論じられているのだ。 しかし、そうした楽観論を支えるブレークスルーは、抗がん剤とオーファンドラッグ領域に集中し、高薬価が受け入れられることを前提としている。昨年承認の27製剤も、8製剤はオーファンドラッグであり、6製剤は希ながんを標的にしている。09年以来の139製剤で見ても、これらが半数以上を占めていた。 例えば、数年のうちにリピトールが持つ「年間130億ド...  13年の米国食品医薬品局(FDA)による新規成分の承認が27製剤と、再び落ち込んだことを重く見るアナリストもいるにはいた。だが、満たされない医療ニーズに応える、あるいは既存療法の壁を突き破る、臨床的に価値が高く、ビジネスとしても有望な新薬に楽観的な見方が大勢を占めるようになってきた。主力製剤の特許保護が切れるその都度、リストラなどの費用削減を迫られるお定まりのパターンから、一歩抜け出す可能性さえ論じられているのだ。 しかし、そうした楽観論を支えるブレークスルーは、抗がん剤とオーファンドラッグ領域に集中し、高薬価が受け入れられることを前提としている。昨年承認の27製剤も、8製剤はオーファンドラッグであり、6製剤は希ながんを標的にしている。09年以来の139製剤で見ても、これらが半数以上を占めていた。 例えば、数年のうちにリピトールが持つ「年間130億ドル

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