審査建言
医療技術評価と審査の連携は可能か
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2014年4月1日号
わが国でも医療技術評価(HTA)の制度化の検討が続けられ、次第に導入が現実のものとなってきている。 一方、HTAが最も強力に進められてきた欧州では、HTAを行う機関と新薬の承認審査を行う機関との連携はほとんどない。中央審査方式のEMA(欧州医薬品庁)で承認されたにもかかわらず、各国のHTA機関がそれとは独立した分析・評価をするため、追加のデータが要求されたり、コスト面から有用性が否定されたりするケースが続出し、一部は裁判にまで持ち込まれている。 そのため、製薬企業にとっては承認された新薬でも実質的に発売できないこともある。HTA評価結果を待って発売が大幅に遅れたり、あるいは販売中止となったりして、最終使用者である患者にも大きな影響が出てきている。 わが国にHTAを導入するに際しては、欧州の失敗を教訓とすべきだろう。現在の薬価制度のよう...
わが国でも医療技術評価(HTA)の制度化の検討が続けられ、次第に導入が現実のものとなってきている。 一方、HTAが最も強力に進められてきた欧州では、HTAを行う機関と新薬の承認審査を行う機関との連携はほとんどない。中央審査方式のEMA(欧州医薬品庁)で承認されたにもかかわらず、各国のHTA機関がそれとは独立した分析・評価をするため、追加のデータが要求されたり、コスト面から有用性が否定されたりするケースが続出し、一部は裁判にまで持ち込まれている。 そのため、製薬企業にとっては承認された新薬でも実質的に発売できないこともある。HTA評価結果を待って発売が大幅に遅れたり、あるいは販売中止となったりして、最終使用者である患者にも大きな影響が出てきている。 わが国にHTAを導入するに際しては、欧州の失敗を教訓とすべきだろう。現在の薬価制度のように
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