老医師のつぶやき
オリンピックと人々が失うもの
第24回
吉原忠男(前埼玉県医師会長)
2014年4月1日号
ようやく冬季五輪が終わった。いろいろあったが、前回同様の成績でまずまずだった。しかし、そういう成績より選手たちの苦労の経過や言葉が心に残った。 何より気になったのは、高梨沙羅選手の表情だ。ジャンプで4位と健闘したが、ドイツのフォクトらにメダルをさらわれた。沙羅選手は「あそこに立ちたかったが、この気持をバネにして、今度こそ皆さんに感謝の気持を伝えられるいいジャンプをしたい」と言った。 ワールドカップ未勝利でいながら、今回金を取ったフォクトが沙羅選手を評して「彼女は過去最強だったけどナーバスになっていたのでは」と表現した。 フィギュア・フリーで金を取った羽生結弦選手は勝った後「五輪の怖さ、魔物も少し感じた」と言った。沙羅選手は魔物にやられたのだと思う。ジャンプの後、インタビューで涙ぐみながらも気丈に答えていた彼女は、いち早く帰国したが、お...
ようやく冬季五輪が終わった。いろいろあったが、前回同様の成績でまずまずだった。しかし、そういう成績より選手たちの苦労の経過や言葉が心に残った。 何より気になったのは、高梨沙羅選手の表情だ。ジャンプで4位と健闘したが、ドイツのフォクトらにメダルをさらわれた。沙羅選手は「あそこに立ちたかったが、この気持をバネにして、今度こそ皆さんに感謝の気持を伝えられるいいジャンプをしたい」と言った。 ワールドカップ未勝利でいながら、今回金を取ったフォクトが沙羅選手を評して「彼女は過去最強だったけどナーバスになっていたのでは」と表現した。 フィギュア・フリーで金を取った羽生結弦選手は勝った後「五輪の怖さ、魔物も少し感じた」と言った。沙羅選手は魔物にやられたのだと思う。ジャンプの後、インタビューで涙ぐみながらも気丈に答えていた彼女は、いち早く帰国したが、お土産
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