医薬経済オンライン

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眺望「医薬街道」

本来の姿に「ほど遠い」分業の現実

近藤正觀

2014年4月1日号

 厚生労働省医薬食品局総務課は1月21日、「薬局の求められる機能とあるべき姿」を公表し、薬局と薬剤師を取り巻く環境の変化への対応を促した。また、3月20日には「医薬分業指導者協議会」を開催し、社会での薬剤師の役割を明示している。 海老原卓志総務課主査が使用した資料によると、12年調査時点の薬剤師数は28万人。薬局に15万3000人、病院・診療所に5万3000人、医薬品製造業に3万1000人、医薬品販売業に1万4000人だ。 つまり、医薬分業には15万人程度の薬剤師が携わっていることになる。処方箋の発行は、診療報酬の「処方せん料」の引き上げに伴い拡大してきた。12年度の医薬分業率は66.1%となり、最上位は秋田県の約83%で、これ以上の伸びはそれほどないものと思える。 医薬分業の本格的な浸透は、医療機関に存在した「薬価差益」にある。薬価差益によって治療のための薬剤処方に偏り、適正...  厚生労働省医薬食品局総務課は1月21日、「薬局の求められる機能とあるべき姿」を公表し、薬局と薬剤師を取り巻く環境の変化への対応を促した。また、3月20日には「医薬分業指導者協議会」を開催し、社会での薬剤師の役割を明示している。 海老原卓志総務課主査が使用した資料によると、12年調査時点の薬剤師数は28万人。薬局に15万3000人、病院・診療所に5万3000人、医薬品製造業に3万1000人、医薬品販売業に1万4000人だ。 つまり、医薬分業には15万人程度の薬剤師が携わっていることになる。処方箋の発行は、診療報酬の「処方せん料」の引き上げに伴い拡大してきた。12年度の医薬分業率は66.1%となり、最上位は秋田県の約83%で、これ以上の伸びはそれほどないものと思える。 医薬分業の本格的な浸透は、医療機関に存在した「薬価差益」にある。薬価差益によって治療のための薬剤処方に偏り、適正な

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