深層◎東日本大震災
気仙沼で芽生える「多職種連携」
急速に進む医療過疎への解
2014年3月15日号
脳血管障害で寝たきりになっている60歳代の女性が横たわる自宅の電動ベッドの周りに、3人の医療関係者が顔を揃えていた。
宮城県気仙沼市で開業する歯科医師の菅原恭(35)、気仙沼市の保健福祉事務所に勤める理学療法士の廣島志保(36)、それに広域介護サービス気仙沼所長でケアマネジャーの小松治(39)だ。
そもそもの発端は、その女性の偏食だった。ご飯と味噌汁しか口にせず、おかずには手をつけない。彼女の担当となっている小松は、味覚を損なう亜鉛障害を疑った。市内で開業する主治医の村岡外科クリニック院長の村岡正朗(52)に相談して検査したが、陰性だった。
ある日、家族から歯が痛いようだ、と小松のところに電話が入った。自宅を訪れた小松は、歯科医師の菅原にメールで相談した。
すぐに返事が来た。
「写真を撮って送ってください」
小松は、すぐに入れ歯と口の中の写...
脳血管障害で寝たきりになっている60歳代の女性が横たわる自宅の電動ベッドの周りに、3人の医療関係者が顔を揃えていた。
宮城県気仙沼市で開業する歯科医師の菅原恭(35)、気仙沼市の保健福祉事務所に勤める理学療法士の廣島志保(36)、それに広域介護サービス気仙沼所長でケアマネジャーの小松治(39)だ。
そもそもの発端は、その女性の偏食だった。ご飯と味噌汁しか口にせず、おかずには手をつけない。彼女の担当となっている小松は、味覚を損なう亜鉛障害を疑った。市内で開業する主治医の村岡外科クリニック院長の村岡正朗(52)に相談して検査したが、陰性だった。
ある日、家族から歯が痛いようだ、と小松のところに電話が入った。自宅を訪れた小松は、歯科医師の菅原にメールで相談した。
すぐに返事が来た。
「写真を撮って送ってください」
小松は、すぐに入れ歯と口の中の写真を
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