データ分析が成否を分ける地域医療

医政羅針盤

データ分析が成否を分ける地域医療

R形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授　村上正泰

2014年3月15日号

　今後の医療提供体制の改革に向けて、都道府県が「地域医療ビジョン」を策定することになっている。従来の医療計画のような形だけの計画ではなく、実質を伴ったビジョンにするためには、地域医療の実態に関するさまざまなデータが不可欠だ。医療法改正で新たに創設される「病床機能情報の報告・提供制度」も、そのために活用されることになる。　少子高齢化による医療・介護ニーズの変化に対応した提供体制の再構築に向けて、昨年8月の社会保障制度改革国民会議の報告書でも「データの可視化を通じた客観的データに基づく政策、つまりは、医療消費の格差を招来する市場の力でもなく、提供体制側の創意工夫を阻害するおそれがある政府の力でもないものとして、データによる制御機構をもって医療ニーズと提供体制のマッチングを図るシステムの確立を要請する声があがっている」と指摘されている。「デー... 　今後の医療提供体制の改革に向けて、都道府県が「地域医療ビジョン」を策定することになっている。従来の医療計画のような形だけの計画ではなく、実質を伴ったビジョンにするためには、地域医療の実態に関するさまざまなデータが不可欠だ。医療法改正で新たに創設される「病床機能情報の報告・提供制度」も、そのために活用されることになる。　少子高齢化による医療・介護ニーズの変化に対応した提供体制の再構築に向けて、昨年8月の社会保障制度改革国民会議の報告書でも「データの可視化を通じた客観的データに基づく政策、つまりは、医療消費の格差を招来する市場の力でもなく、提供体制側の創意工夫を阻害するおそれがある政府の力でもないものとして、データによる制御機構をもって医療ニーズと提供体制のマッチングを図るシステムの確立を要請する声があがっている」と指摘されている。「データ

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