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薬剤経済学

トルバプタン—ADPKD患者への適用拡大の経済性(後)

2014年3月15日号

K.F.エリクソン(スタンフォード大学)らは「常染色体優性多発性囊胞腎(ADPKD)におけるトルバプタンの費用対効果」で、40歳の稀な腎臓病患者の治療への薬剤追加は慢性腎臓病(CKD)進行を26%遅らせ、余命を2.6年延ばすものの、薬剤費の追加が疾患進行の抑制を通じた医療費の節減を圧倒し、薬価の大幅引き下げがない限り費用対効果の試験に通らないと指摘した(アナルズ・オブ・インターナル・メディシン2013年9月17日)。 糸球体濾過率(eGFR)の喪失速度でみるADPKD患者の状態悪化、経済的評価も変わる(図1)。進行が早い患者群(年▲4.4㎖/min/㎡)の値は遅い患者の半分以下に改善するが、増分費用対効果比(ICER)はなお60万ドルを超えている。 図2は、1日95㎎を使うADPKD治療に、30㎎の低ナトリウム血症治療薬としての価格=月5760ドル(基線)で... K.F.エリクソン(スタンフォード大学)らは「常染色体優性多発性囊胞腎(ADPKD)におけるトルバプタンの費用対効果」で、40歳の稀な腎臓病患者の治療への薬剤追加は慢性腎臓病(CKD)進行を26%遅らせ、余命を2.6年延ばすものの、薬剤費の追加が疾患進行の抑制を通じた医療費の節減を圧倒し、薬価の大幅引き下げがない限り費用対効果の試験に通らないと指摘した(アナルズ・オブ・インターナル・メディシン2013年9月17日)。 糸球体濾過率(eGFR)の喪失速度でみるADPKD患者の状態悪化、経済的評価も変わる(図1)。進行が早い患者群(年▲4.4㎖/min/㎡)の値は遅い患者の半分以下に改善するが、増分費用対効果比(ICER)はなお60万ドルを超えている。 図2は、1日95㎎を使うADPKD治療に、30㎎の低ナトリウム血症治療薬としての価格=月5760ドル(基線)で提

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