医薬経済オンライン

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ラテン転々

バレンティン騒動

第1回

三山喬

2014年3月15日号

 久しぶりにスペイン語圏の地域に2ヵ所、仕事で出かけてきた。といっても、そのひとつはアメリカのマイアミ。もう1ヵ所はベネズエラ北方に浮かぶカリブ海のリゾート地、オランダ領アンティルのキュラソー島である。 当然のことながら、マイアミも米国の1都市である以上、第1言語は英語だが、空港であれレストランやタクシーであれ、従業員や客の間では圧倒的にスペイン語が使われていた。 英語で話しかければ英語で返してもらえる。だが、それはいわば、沖縄にでも旅行に行き、方言でしゃべる老人たちの間に標準語で割って入るような感じである。大抵の場合、先方がこちらに〝合わせてくれている〟に過ぎない。 この地域では、キューバ系を中心とした「ヒスパニック」の住民が、それだけ幅を効かせているわけである。 もうひとつの目的地だったキュラソーも同様で、住民の第1言語はオランダ語とスペ...  久しぶりにスペイン語圏の地域に2ヵ所、仕事で出かけてきた。といっても、そのひとつはアメリカのマイアミ。もう1ヵ所はベネズエラ北方に浮かぶカリブ海のリゾート地、オランダ領アンティルのキュラソー島である。 当然のことながら、マイアミも米国の1都市である以上、第1言語は英語だが、空港であれレストランやタクシーであれ、従業員や客の間では圧倒的にスペイン語が使われていた。 英語で話しかければ英語で返してもらえる。だが、それはいわば、沖縄にでも旅行に行き、方言でしゃべる老人たちの間に標準語で割って入るような感じである。大抵の場合、先方がこちらに〝合わせてくれている〟に過ぎない。 この地域では、キューバ系を中心とした「ヒスパニック」の住民が、それだけ幅を効かせているわけである。 もうひとつの目的地だったキュラソーも同様で、住民の第1言語はオランダ語とスペイ

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