技術革新と製薬企業の明日
根深い一流科学誌信仰が招いたSTAP細胞大騒動
第44回
生島准
2014年3月15日号
3月5日、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターが、ホームページと英ネイチャー・プロトコル・エクスチェンジ(電子版)で、STAP細胞樹立のコツを発表した。第三者が追試しやすくしようという狙いだ。英ネイチャーに発表した論文の図の誤用やコピペ疑惑などで、大騒動に発展した“夢の万能細胞”STAP細胞もやっと正常な議論が始まった。 前回も指摘したが、iPS細胞への対抗心のあまり安全、簡単、高効率というイメージを打ち出してしまった理研の記者会見が諸悪の根源だった。1ヵ月ほど押し黙っていた理研もやっと重い腰を上げた。残るは現在、理研本所で調査中のネイチャー論文疑惑だ。ただ、急速に捏造を示す証拠が集まりつつあり、共同研究者が論文取り下げを呼びかける事態となっている。 今回の騒動の根っこには、一般国民、マスコミ、そしてひょっとしたら多くの科学者も抱いて...
3月5日、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターが、ホームページと英ネイチャー・プロトコル・エクスチェンジ(電子版)で、STAP細胞樹立のコツを発表した。第三者が追試しやすくしようという狙いだ。英ネイチャーに発表した論文の図の誤用やコピペ疑惑などで、大騒動に発展した“夢の万能細胞”STAP細胞もやっと正常な議論が始まった。 前回も指摘したが、iPS細胞への対抗心のあまり安全、簡単、高効率というイメージを打ち出してしまった理研の記者会見が諸悪の根源だった。1ヵ月ほど押し黙っていた理研もやっと重い腰を上げた。残るは現在、理研本所で調査中のネイチャー論文疑惑だ。ただ、急速に捏造を示す証拠が集まりつつあり、共同研究者が論文取り下げを呼びかける事態となっている。 今回の騒動の根っこには、一般国民、マスコミ、そしてひょっとしたら多くの科学者も抱いてい
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