ヘルスケア構想から忖度する「居心地」

O菱ケミカル・小林社長の肝いり、医薬品子会社は蚊帳の外か

2014年3月1日号

　旧・三菱化成に入社前は、イスラエルのヘブライ大学に国費留学していた経験を持つなど、異色の経営者として知られる三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長。　本流の石化事業で塩ビ樹脂などからの撤退を即断、計3000億円規模の事業をリストラするという大鉈を振るい、三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンという〝3兄弟〟の子会社社長を「シャッフル」してしまうなど、その大胆な経営手腕はときに、ライバル他社やメディアの想像をしばしば裏切ってきた。　同時に、ヒトや社会の心地よさ、地球環境の持続性にも配慮した経営を打ち出した自身の哲学を「ＫＡＩＴＥＫＩ」という横文字に束ね、その定量化と経営指標化を試みるなど、発想もやはり、常人のそれを超えている。　そんな小林社長にとって、就任8年目、68歳という年齢から考えても、もしかすると経営者としての集大成になるかもしれない、成... 　旧・三菱化成に入社前は、イスラエルのヘブライ大学に国費留学していた経験を持つなど、異色の経営者として知られる三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長。　本流の石化事業で塩ビ樹脂などからの撤退を即断、計3000億円規模の事業をリストラするという大鉈を振るい、三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンという〝3兄弟〟の子会社社長を「シャッフル」してしまうなど、その大胆な経営手腕はときに、ライバル他社やメディアの想像をしばしば裏切ってきた。　同時に、ヒトや社会の心地よさ、地球環境の持続性にも配慮した経営を打ち出した自身の哲学を「ＫＡＩＴＥＫＩ」という横文字に束ね、その定量化と経営指標化を試みるなど、発想もやはり、常人のそれを超えている。　そんな小林社長にとって、就任8年目、68歳という年齢から考えても、もしかすると経営者としての集大成になるかもしれない、成長

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