生産外注化で高まる「テロ」リスク
他人事ではない農薬混入事件
2014年3月1日号
東京・浅草から東武電車で約2時間。群馬県大泉町の玄関口・西小泉駅を出ると、そこは噂に違わず“リトルブラジル”だった。町民人口4万人のうち、15%に相当する6000人がブラジル出身者を中心とする外国人。同国国旗に由来する黄色と緑の看板を掲げた物販店や飲食店が点在する表通りでは、テンションの高い日系ブラジル人たちの傍らで、日本人のほうが肩身を狭そうにしている。 戦前はゼロ戦をOEM生産した中島飛行機の大工場を構え、戦後は三洋電機の白物家電の製造拠点として栄えたこのモノづくりの町で、アクリフーズ冷凍食品農薬混入事件は起きた。発端は昨年11月、アクリ社の群馬工場で製造された冷凍ピザから「石油・機械油のような臭いがする」とのクレームが、親会社のマルハニチロホールディングスに寄せられたことだった。その後も同様の苦情が続いたため同社が調べたところ、...
東京・浅草から東武電車で約2時間。群馬県大泉町の玄関口・西小泉駅を出ると、そこは噂に違わず“リトルブラジル”だった。町民人口4万人のうち、15%に相当する6000人がブラジル出身者を中心とする外国人。同国国旗に由来する黄色と緑の看板を掲げた物販店や飲食店が点在する表通りでは、テンションの高い日系ブラジル人たちの傍らで、日本人のほうが肩身を狭そうにしている。 戦前はゼロ戦をOEM生産した中島飛行機の大工場を構え、戦後は三洋電機の白物家電の製造拠点として栄えたこのモノづくりの町で、アクリフーズ冷凍食品農薬混入事件は起きた。発端は昨年11月、アクリ社の群馬工場で製造された冷凍ピザから「石油・機械油のような臭いがする」とのクレームが、親会社のマルハニチロホールディングスに寄せられたことだった。その後も同様の苦情が続いたため同社が調べたところ、残
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