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薬剤経済学

トルバプタン—ADPKD患者への適用拡大の経済性

(前)

2014年3月1日号

 トルバプタン(サムスカ)は、米国では2009年に血液量の過多性と血液量が正常な低ナトリウム血症の適応で承認された。体内のナトリウム量は変わらないのに、水分量が過剰に増えて起こる異常である。適応拡大を探る大塚製薬が出資したTEMPO研究の結果が「常染色体優性多発性囊胞腎(ADPKD)の患者におけるトルバプタン」(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン2012年12月20日)として報告され、腎臓内の囊胞の増大により糸球体濾過率(eGFR)が低下し腎機能が低下する希な腎疾患に有効と結論づけた。 K.F.エリクソンほかスタンフォード大の研究チームは「ADPKDにおけるトルバプタンの費用対効果」で、eGFRの喪失が軽い状態の40歳のADPKD患者がトルバプタンで治療を始め、TEMPO研究の示す臨床便益が生涯持続すると想定したとき、質調整生...  トルバプタン(サムスカ)は、米国では2009年に血液量の過多性と血液量が正常な低ナトリウム血症の適応で承認された。体内のナトリウム量は変わらないのに、水分量が過剰に増えて起こる異常である。適応拡大を探る大塚製薬が出資したTEMPO研究の結果が「常染色体優性多発性囊胞腎(ADPKD)の患者におけるトルバプタン」(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン2012年12月20日)として報告され、腎臓内の囊胞の増大により糸球体濾過率(eGFR)が低下し腎機能が低下する希な腎疾患に有効と結論づけた。 K.F.エリクソンほかスタンフォード大の研究チームは「ADPKDにおけるトルバプタンの費用対効果」で、eGFRの喪失が軽い状態の40歳のADPKD患者がトルバプタンで治療を始め、TEMPO研究の示す臨床便益が生涯持続すると想定したとき、質調整生存年

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