「875の失敗」が意味する、本当のところ
心配なのは、武田薬品の「10年先」
2014年2月15日号
次期主力品の有力候補が、またひとつ消えた。それもフェーズⅢまで進んだ期待の新薬に、肝臓に対する毒性という、今さらながらの懸念が浮上したことで。
昨年12月27日、仕事納めの朝一番に武田薬品が発表した2型糖尿病治療薬「TAK875」(一般名=ファシグリファム)の開発中止は、同社にとって、単なる大型品候補の開発失敗以上の意味を持つのではないか。
2月5日の14年3月期第3四半期の決算電話会議。フランソワ.ロジェ最高財務責任者(CFO)は、自身が指揮をとるコスト削減計画「プロジェクト・サミット」が、開始初年度で早くも300億円以上の費用削減効果を示し、確実な成果を挙げつつあることを紹介した。同時に、TAK875の開発失敗についても触れ、武田薬品の「成長戦略に大きな影響はない」と断言した。
だが、長谷川閑史社長の在任期間と重なるここ10年、研究開発分野に限ってみ...
次期主力品の有力候補が、またひとつ消えた。それもフェーズⅢまで進んだ期待の新薬に、肝臓に対する毒性という、今さらながらの懸念が浮上したことで。
昨年12月27日、仕事納めの朝一番に武田薬品が発表した2型糖尿病治療薬「TAK875」(一般名=ファシグリファム)の開発中止は、同社にとって、単なる大型品候補の開発失敗以上の意味を持つのではないか。
2月5日の14年3月期第3四半期の決算電話会議。フランソワ.ロジェ最高財務責任者(CFO)は、自身が指揮をとるコスト削減計画「プロジェクト・サミット」が、開始初年度で早くも300億円以上の費用削減効果を示し、確実な成果を挙げつつあることを紹介した。同時に、TAK875の開発失敗についても触れ、武田薬品の「成長戦略に大きな影響はない」と断言した。
だが、長谷川閑史社長の在任期間と重なるここ10年、研究開発分野に限ってみれば
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