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医政羅針盤

「皆保険維持」の至難な舵取りの行方

R形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2014年2月15日号

 過去の医療制度改革では、どちらかと言うと医療保険制度改革が議論の争点になってきた。もちろん、これまでも医療法改正や診療報酬改定を通じた医療機能の分化が進められるなどしてきたが、累次の患者負担引き上げや公費投入を含めた財政調整のあり方が政治問題化し、注目されてきたのだ。  他方、社会保障・税一体改革では医療提供体制改革が脚光を浴びている。それには、サラリーマン本人の3割負担への引き上げ時に「将来にわたり7割給付を維持する」と法律附則に規定され、患者負担増の余地が狭まっているという背景もあるし、後期高齢者医療制度(08年4月施行)への世間の批判も和らぎ、その廃止を公約していた民主党政権も挫折したことで、医療保険制度改革が限界に直面しつつあるという事情もある。むしろ超高齢社会におけるニーズとのミスマッチを解消する方向で医療提供体制を再構築すること...  過去の医療制度改革では、どちらかと言うと医療保険制度改革が議論の争点になってきた。もちろん、これまでも医療法改正や診療報酬改定を通じた医療機能の分化が進められるなどしてきたが、累次の患者負担引き上げや公費投入を含めた財政調整のあり方が政治問題化し、注目されてきたのだ。  他方、社会保障・税一体改革では医療提供体制改革が脚光を浴びている。それには、サラリーマン本人の3割負担への引き上げ時に「将来にわたり7割給付を維持する」と法律附則に規定され、患者負担増の余地が狭まっているという背景もあるし、後期高齢者医療制度(08年4月施行)への世間の批判も和らぎ、その廃止を公約していた民主党政権も挫折したことで、医療保険制度改革が限界に直面しつつあるという事情もある。むしろ超高齢社会におけるニーズとのミスマッチを解消する方向で医療提供体制を再構築することの

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