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医療企業・その現状と展望

森下仁丹 仁丹製造で培ったカプセル受託が好調

—脱皮図る創業120 年余の老舗企業—

2014年2月15日号

「銀粒仁丹」の仁丹ブランドは海外でも知られている。薬種商として創業してから121年、仁丹元祖になる赤大粒懐中薬「仁丹」を発売して109年、現在の「銀粒仁丹」を発売してからでも85年の時を刻んできた老舗企業だから当然である。創業115周年の08年に創業の日である2月11日を「仁丹の日」と定め、日本記念日協会に申請し承認されている。また1921年に日本初の体温計を開発、子会社赤線検温器を設立して仁丹体温計を発売したが、これが独立したのが現在のテルモである。  これだけの歴史と製品の知名度がありながら規模は小さい。売上高のピークは00年度の147億2300万円だが、09年度には74億9200万円まで落ち込んだ。10年度から回復に転じているが、12年度は96億8600万円とまだ100億円を奪回していない。往年の主力製品だった「銀粒仁丹」の市場は80年代でピークアウトした。口中清涼剤の競合製品が多... 「銀粒仁丹」の仁丹ブランドは海外でも知られている。薬種商として創業してから121年、仁丹元祖になる赤大粒懐中薬「仁丹」を発売して109年、現在の「銀粒仁丹」を発売してからでも85年の時を刻んできた老舗企業だから当然である。創業115周年の08年に創業の日である2月11日を「仁丹の日」と定め、日本記念日協会に申請し承認されている。また1921年に日本初の体温計を開発、子会社赤線検温器を設立して仁丹体温計を発売したが、これが独立したのが現在のテルモである。  これだけの歴史と製品の知名度がありながら規模は小さい。売上高のピークは00年度の147億2300万円だが、09年度には74億9200万円まで落ち込んだ。10年度から回復に転じているが、12年度は96億8600万円とまだ100億円を奪回していない。往年の主力製品だった「銀粒仁丹」の市場は80年代でピークアウトした。口中清涼剤の競合製品が多数登

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