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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

レセプトは誰のものか

東京福祉大学・大学院 副学長 喜多村悦史

2014年2月15日号

 健康保険で診療する病院などが、医療保険者に費用請求を行う際の基本資料を「レセプト」という。 個人別に月単位で作成され、医師の診立てである傷病名から、どのような処置・治療を行ったかなど、医療行為の一つひとつが記載されている。保険者は、それぞれ保険診療の基本ルールである「療養担当規則」や「診療報酬点数表」に照らして審査し、妥当と判断される金額を支払う。 この仕組みを前提としたうえで、昨今注目されているのが、その膨大なデータである。世界に冠たる「国民皆保険」のわが国では、1億3000万人が同一基準で医療を受けている。その成果を同一基準で記載したのがレセプトだ。これを統計活用すれば、日本人の疾病状況や治療効果を科学的に分析でき、生活習慣病などの予防に利活用できるだけでなく、国民医療費の抑制も果たせそうだ。 捕らぬタヌキの皮算用は禁物だが、うまく作動...  健康保険で診療する病院などが、医療保険者に費用請求を行う際の基本資料を「レセプト」という。 個人別に月単位で作成され、医師の診立てである傷病名から、どのような処置・治療を行ったかなど、医療行為の一つひとつが記載されている。保険者は、それぞれ保険診療の基本ルールである「療養担当規則」や「診療報酬点数表」に照らして審査し、妥当と判断される金額を支払う。 この仕組みを前提としたうえで、昨今注目されているのが、その膨大なデータである。世界に冠たる「国民皆保険」のわが国では、1億3000万人が同一基準で医療を受けている。その成果を同一基準で記載したのがレセプトだ。これを統計活用すれば、日本人の疾病状況や治療効果を科学的に分析でき、生活習慣病などの予防に利活用できるだけでなく、国民医療費の抑制も果たせそうだ。 捕らぬタヌキの皮算用は禁物だが、うまく作動す

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