社長がつくったポイント制の「害」

「ＳＩＧＮ」研究、ゲーム感覚のＭＲ

2014年2月1日号

　副作用を記した調査票を集めることは、ＭＲにとって、単なる「ポイント」を集めるゲームに過ぎなかったのだろうか。　ノバルティスファーマで、また不祥事が発覚した。慢性骨髄性白血病（ＣＭＬ）に関する治療薬の医師主導臨床研究「ＳＩＧＮ」に、同社のＭＲが関与。医師が副作用を書き込んだ調査票をＭＲが集め、その件数を営業ブロック同士で競い合っていたという。　営業部では、調査票の件数に応じてポイントが付けられ、勝ったブロックに、上司からスターバックスのコーヒーチケット9000円分が賞品として贈呈された。さらにポイントが多かった上位4人には1人5000円分の会食代も支給。上司も加わって食事を楽しんだということだ。　副作用という患者にとって辛い症状を記した調査票を競争の道具にしていたことに、さすがに社内からは「恥ずかしい」との声が漏れる。一方で、注目されているのが、... 　副作用を記した調査票を集めることは、ＭＲにとって、単なる「ポイント」を集めるゲームに過ぎなかったのだろうか。　ノバルティスファーマで、また不祥事が発覚した。慢性骨髄性白血病（ＣＭＬ）に関する治療薬の医師主導臨床研究「ＳＩＧＮ」に、同社のＭＲが関与。医師が副作用を書き込んだ調査票をＭＲが集め、その件数を営業ブロック同士で競い合っていたという。　営業部では、調査票の件数に応じてポイントが付けられ、勝ったブロックに、上司からスターバックスのコーヒーチケット9000円分が賞品として贈呈された。さらにポイントが多かった上位4人には1人5000円分の会食代も支給。上司も加わって食事を楽しんだということだ。　副作用という患者にとって辛い症状を記した調査票を競争の道具にしていたことに、さすがに社内からは「恥ずかしい」との声が漏れる。一方で、注目されているのが、営

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