新薬の市場環境を読む
抗PD1抗体で盛り上がる「腫瘍免疫」
第52回
バークレイズ証券 株式調査部 関篤史
2014年1月15日号
小野薬品は昨年12月24日に抗PD1抗体「ニボルマブ」を、メラノーマを予定適応として厚生労働省に承認申請した。順調に審査が進めば、4月から実施される先駆け加算の初対象品目になるかもしれない。その3日後の12月27日に、期待されていた糖尿病治療剤「TAK875」を武田薬品が開発中止したのとは対照的な動きであった。 14年も引き続き、抗PD1/L1抗体をはじめとした、腫瘍免疫が重要な分野になると我われは考えている。 最近、我われはブリストル・バイオロジカル・ディスカバリー・カリフォルニアを訪問する機会を得た。この研究所はブリストルマイヤーズスクイブが数年前に買収した旧メダレックスの研究所である。メダレックス以前は、89年からカリフォルニア薬剤探索グループのコア機能は、マウスから治療用遺伝子組み換えヒト抗体を得ることだった。 我われは、BMSが数多くの腫瘍で、...
小野薬品は昨年12月24日に抗PD1抗体「ニボルマブ」を、メラノーマを予定適応として厚生労働省に承認申請した。順調に審査が進めば、4月から実施される先駆け加算の初対象品目になるかもしれない。その3日後の12月27日に、期待されていた糖尿病治療剤「TAK875」を武田薬品が開発中止したのとは対照的な動きであった。 14年も引き続き、抗PD1/L1抗体をはじめとした、腫瘍免疫が重要な分野になると我われは考えている。 最近、我われはブリストル・バイオロジカル・ディスカバリー・カリフォルニアを訪問する機会を得た。この研究所はブリストルマイヤーズスクイブが数年前に買収した旧メダレックスの研究所である。メダレックス以前は、89年からカリフォルニア薬剤探索グループのコア機能は、マウスから治療用遺伝子組み換えヒト抗体を得ることだった。 我われは、BMSが数多くの腫瘍で、長期
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