医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

強まるばかりの「価格圧力」

第82回

医薬評論家 五條正也

2014年1月15日号

 米国で昨年最大の特許切れは12月11日に後発品が登場したイーライリリーの抗うつ剤「サインバルタ」である。1社独占の後発品がなく、一挙に6社から発売されたため価格は急落すると思われたが、1月5日時点で安い薬局を調べると、PBM(薬剤給付管理会社)2位のCVSケアマークのCVS薬局(店舗数7541)が最も安く、60㎎30カプセルで約88ドル(端数切り上げ)だった。最大手チェーン薬局のウォルグリーン(店舗数8582)は2位の約93ドルで、いずれも1カプセル3ドル前後だ。一方、世界最大の小売業で安値で知られるウォルマートの薬局が3位で約170ドル、ほかは180ドル前後が多かった。ブランド品は約240ドルなので、安値は37〜39%だが、ほかは70%を超える。  米国の薬局は後発品が1社だけ登場して180日間の独占販売期間が最も粗利益率が高くて儲かる。そのためサインバルタの後発品もできる...  米国で昨年最大の特許切れは12月11日に後発品が登場したイーライリリーの抗うつ剤「サインバルタ」である。1社独占の後発品がなく、一挙に6社から発売されたため価格は急落すると思われたが、1月5日時点で安い薬局を調べると、PBM(薬剤給付管理会社)2位のCVSケアマークのCVS薬局(店舗数7541)が最も安く、60㎎30カプセルで約88ドル(端数切り上げ)だった。最大手チェーン薬局のウォルグリーン(店舗数8582)は2位の約93ドルで、いずれも1カプセル3ドル前後だ。一方、世界最大の小売業で安値で知られるウォルマートの薬局が3位で約170ドル、ほかは180ドル前後が多かった。ブランド品は約240ドルなので、安値は37〜39%だが、ほかは70%を超える。  米国の薬局は後発品が1社だけ登場して180日間の独占販売期間が最も粗利益率が高くて儲かる。そのためサインバルタの後発品もできるだけ

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