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審査建言

医薬品安全対策に科学の視点を

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩

2014年1月15日号

 本でもようやく、昨年4月からRMP(医薬品リスク管理計画)が実装化され、安全対策も制度的には欧米並みに追い付いたかに見える。だが、その内容はまだ多くの問題を抱えていることが、外資系や欧米での活動を強化している内資系製薬企業関係者から指摘されている。  あまり認識されていないが、市販後安全対策のための各種制度に関しては、80〜90年代に、薬害事件などの教訓を活かして制度設計が繰り返されてきた。優れた制度を有していた日本ではあるが、科学の進歩に合わせて制度運用を見直すという点では遅れている。素晴らしい制度を持ちながら十分に活かせず、「イレッサ」事件のような同じパターンの健康被害事件が繰り返されているのが現実だ。  さらに、欧米と大きく異なる点は、有害事象に対する評価方法の違いである。欧米では1例1例で因果関係の有無を判断することの限界から、...  本でもようやく、昨年4月からRMP(医薬品リスク管理計画)が実装化され、安全対策も制度的には欧米並みに追い付いたかに見える。だが、その内容はまだ多くの問題を抱えていることが、外資系や欧米での活動を強化している内資系製薬企業関係者から指摘されている。  あまり認識されていないが、市販後安全対策のための各種制度に関しては、80〜90年代に、薬害事件などの教訓を活かして制度設計が繰り返されてきた。優れた制度を有していた日本ではあるが、科学の進歩に合わせて制度運用を見直すという点では遅れている。素晴らしい制度を持ちながら十分に活かせず、「イレッサ」事件のような同じパターンの健康被害事件が繰り返されているのが現実だ。  さらに、欧米と大きく異なる点は、有害事象に対する評価方法の違いである。欧米では1例1例で因果関係の有無を判断することの限界から、でき

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