医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

東北から始まる日本のゲノム医療

第42回

生島准

2014年1月15日号

 東北復興の期待を担う巨大プロジェクト、東北メディカル・メガバンク(MM)が昨年、離陸を始めた。日本最大級のコホート研究(前向き追跡研究)は、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県と岩手県の主に沿岸部の住民に対する医療・健康システムの再建ばかりでなく、ゲノム医療の基盤を形成しようという野心的なプログラムだ。米国の後塵を拝している患者の遺伝変異に対応した個の医療の開発で、一挙に世界先端に躍り出る可能性もあるのだ。 東日本大震災による津波は、宮城県と岩手県の太平洋側の沿岸部の医療システムをずたずたに引き裂いた。崩壊した医療を再建しなくては、住民の生活習慣病の進展を抑止できず、しかも数多くの住民に生じている心的外傷後ストレス障害(PTSD)なども癒やすこともできない。こうした状況では復興を担う住民を活性化することは難しく、まして外部の人材が定...  東北復興の期待を担う巨大プロジェクト、東北メディカル・メガバンク(MM)が昨年、離陸を始めた。日本最大級のコホート研究(前向き追跡研究)は、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県と岩手県の主に沿岸部の住民に対する医療・健康システムの再建ばかりでなく、ゲノム医療の基盤を形成しようという野心的なプログラムだ。米国の後塵を拝している患者の遺伝変異に対応した個の医療の開発で、一挙に世界先端に躍り出る可能性もあるのだ。 東日本大震災による津波は、宮城県と岩手県の太平洋側の沿岸部の医療システムをずたずたに引き裂いた。崩壊した医療を再建しなくては、住民の生活習慣病の進展を抑止できず、しかも数多くの住民に生じている心的外傷後ストレス障害(PTSD)なども癒やすこともできない。こうした状況では復興を担う住民を活性化することは難しく、まして外部の人材が定着す

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