医薬経済オンライン

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放言de万事開帳

身勝手は許されない

沙鷗一歩

2014年1月15日号

 世界中でこれほど身勝手な振る舞いは見たことがない。北朝鮮の金正恩第一書記が義理の叔父の張成沢氏を更迭から4日後に処刑したことだ。昨年12月のことだった。米国家安全保障会議(NSC)の副報道官も即座に「極端な残虐さを示す新たな事例だ」と非難したが、まさにその通りだ。張氏は金氏一族の一員で、正恩氏の後見役でナンバー2だった。そんな実力者を有無も言わせずに死刑にしてしまう北朝鮮という独裁国家は、下克上が当たり前だった日本の戦国時代を連想してしまうほど時代遅れの国なのだ。  正恩氏は2年前の父の金正日総書記の死去に伴って権力を世襲した。だが、長い準備期間を経て金日成主席が築いた王朝を継いだ正日氏とは違い、まだ30歳前後で経験もカリスマも何もない。それを裏付けるかのように北朝鮮は一段と軌道を逸脱した動きが目に付く。  ひとつは一昨年12月の長距離弾道弾ミ...  世界中でこれほど身勝手な振る舞いは見たことがない。北朝鮮の金正恩第一書記が義理の叔父の張成沢氏を更迭から4日後に処刑したことだ。昨年12月のことだった。米国家安全保障会議(NSC)の副報道官も即座に「極端な残虐さを示す新たな事例だ」と非難したが、まさにその通りだ。張氏は金氏一族の一員で、正恩氏の後見役でナンバー2だった。そんな実力者を有無も言わせずに死刑にしてしまう北朝鮮という独裁国家は、下克上が当たり前だった日本の戦国時代を連想してしまうほど時代遅れの国なのだ。  正恩氏は2年前の父の金正日総書記の死去に伴って権力を世襲した。だが、長い準備期間を経て金日成主席が築いた王朝を継いだ正日氏とは違い、まだ30歳前後で経験もカリスマも何もない。それを裏付けるかのように北朝鮮は一段と軌道を逸脱した動きが目に付く。  ひとつは一昨年12月の長距離弾道弾ミサイ

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