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医政羅針盤

TPPの背後に潜む皆保険の「敵」

R形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2014年1月1日号

 年内妥結に向けて進められていたTPP交渉は、各国の利害が対立して合意に至らず、14年に持ち越しとなった。早期決着という米国の目論見は崩れ去った格好だ。 それにしてもいったいどのような交渉が行われているのか、漏れ伝わってくる情報はあるものの、一般国民は交渉の実態を知ることができない。類を見ないほどの秘密交渉となっているのだ。しかも、日本は交渉参加を米国に認めてもらうためだけに、米国の自動車関税撤廃を最大限後ろ倒しにするとの譲歩を強いられ、まるで日米2国間協議の「手土産」のような形で、日本郵政とアフラックの業務提携も発表されるなど、早々と「白旗」を掲げてしまった。こうしたところにTPP交渉の異様さが如実に表れている。 交渉の実態が必ずしもはっきりしないので、TPP参加が医療にどのような影響を与えるのかという議論でも、さまざまな憶測が飛び交う...  年内妥結に向けて進められていたTPP交渉は、各国の利害が対立して合意に至らず、14年に持ち越しとなった。早期決着という米国の目論見は崩れ去った格好だ。 それにしてもいったいどのような交渉が行われているのか、漏れ伝わってくる情報はあるものの、一般国民は交渉の実態を知ることができない。類を見ないほどの秘密交渉となっているのだ。しかも、日本は交渉参加を米国に認めてもらうためだけに、米国の自動車関税撤廃を最大限後ろ倒しにするとの譲歩を強いられ、まるで日米2国間協議の「手土産」のような形で、日本郵政とアフラックの業務提携も発表されるなど、早々と「白旗」を掲げてしまった。こうしたところにTPP交渉の異様さが如実に表れている。 交渉の実態が必ずしもはっきりしないので、TPP参加が医療にどのような影響を与えるのかという議論でも、さまざまな憶測が飛び交うこと

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