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From Local to Global 私と公衆衛生

派遣人材が医療を救う

第63回

日本尊厳死協会理事長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)

2014年1月1日号

 今月24日から始まる通常国会に労働者派遣法の改正案が提案される。安倍晋三首相も労働分野の規制改革を進めているが、医療分野の人材派遣に関して規制緩和は予定されていない。この件は、私の厚生労働省医政局長就任前に決着したので、在任中は話題になることがなかった。だが、10年経った現在、改めて考えてもいいテーマだと思う。 私は友人のクリニックを手伝っていたが、昨年暮れから理事長を兼務し、経営にも首を突っ込むことになった。経営母体は変わったが、幸いスタッフの退職もなく、以前と変わらぬ医療提供体制が続いている。ただ、どこの施設も同じと思うが、医師、看護師、技師などの有資格者雇用には頭を悩ませている。医療分野の人材はなぜ、弾力的雇用ができないのか。 一般的な医療機関では、常勤の医師は週に4日以上の勤務、パート医は週に1〜2日の勤務で診療を担当する。当...  今月24日から始まる通常国会に労働者派遣法の改正案が提案される。安倍晋三首相も労働分野の規制改革を進めているが、医療分野の人材派遣に関して規制緩和は予定されていない。この件は、私の厚生労働省医政局長就任前に決着したので、在任中は話題になることがなかった。だが、10年経った現在、改めて考えてもいいテーマだと思う。 私は友人のクリニックを手伝っていたが、昨年暮れから理事長を兼務し、経営にも首を突っ込むことになった。経営母体は変わったが、幸いスタッフの退職もなく、以前と変わらぬ医療提供体制が続いている。ただ、どこの施設も同じと思うが、医師、看護師、技師などの有資格者雇用には頭を悩ませている。医療分野の人材はなぜ、弾力的雇用ができないのか。 一般的な医療機関では、常勤の医師は週に4日以上の勤務、パート医は週に1〜2日の勤務で診療を担当する。当院の

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